時代や流行といったムーブメントの中で、街色ってのがあると思う。

それはお洒落なカフェが多いエリアとか、話題の店があるといったコトも含むのだろうけども。

街を俯瞰で眺めたときに、ぼんやり見えてくる往来の人を含めた風景のアベレージみたいなモノ。

それは確かに眼に映る蜃気楼みたいにプカプカとしたものが吐き出されていて。

同調圧力や、それに倣うというほどではないけども。

時代や流行といった一種の緊張を強いるモノと違う。

なんとなくコレで良いのかな？といった油断を誘うような安心感。

確かに。

「悩むなら楽ちんな方を選びなさい」といった教えもあるけども。

洋服屋としては。

ラフさも楽ちんさもカッコ良さの内から抜けて落ちないように提案していきたいもの。

「とてもカッコ良い生地が手に入ったけども、ショートがやっぱ良いですかね」

「これから夏に向かいますもんね」

「でも、ロングが好きです」

「それに、梅雨にコート着てたらカッコ良いですよ」

そうしたやりとりをして決めた、ALTT MADE のロングコート。

GW入ったら半袖Tee解禁的な街色に一石を投じる洋服はいかがでしょうか。

LONG FREE COAT.charcoal  ( Col. charcoal, Size. free ) 44880yen with tax / ALTT MADE 

黒と生成りをベースに構成した杢の生地に、渋いトーンの紺と赤のクラシカルなタータンストライプ。

陰影で表情がガラッと変わり、光を受けると赤味が増しスモーキーな茶に見えます。

生地の厚さに対し柔らかさが。

生地の分量に対しては軽さが。

それぞれ、先に来る一重のコートはカバーオールの感覚で長いスパンを着てもらい良いです。

アクセントのメタル釦は少し錆の浮いた薄い縫い付けのもの。

異素材のコントラストではあるけれども、全体のカラーやヴィンテージ調によく馴染みます。

こぼれるようなどっぷりとしたボリュームは少しだらしない位のスタイリングを上手くフォローしてくれます。

全体に対して首回りがコンパクトなので華奢な体型でも肩周りの収まりが良く、丈の長いワークシャツを中に刺してタックアウトした時のバランスの良さがロング丈の利点。

シャツのボタンを飛ばしてインナーを見せることで、５月特有の気怠い雰囲気を醸します。

梅雨ごろなら。

白の半袖Teeの上に、袖を大きくロールアップして羽織る。

袖がワークシャツに見られるストームカフになっているのでロールアップがしやすく、前腕が見えることで軽さを強調します。

フーディーではないけれども。

小雨くらいなら顔をあげて濡れて歩くのが様になるコートの着方です。

街色の服ではないかもしれないけど。

好きな洋服を自分のスタイリングで着馴染ませて、季節や日々の気分に合わせて下さい。

そうして街に足跡を残すことで、洋服が好きな人に届く色があると思います。

それでは。

GWは６日の火曜日も営業してお待ちしています。